ものづくり歴25年、Nゲージ加工歴20年の
飽き性モデラーです!
現在Twitterもやっていて、リアルタイムに製作過程を投稿中です。
フォロワーさんも1900人を超え、車両加工のご依頼も頂けるほどになりました。
「気づいて築く」の精神で、まず迷ってないでやってみよう!
と制作活動を続けています。
今回はロクヨンセンでお馴染みのEF64-1000番台である1030号機をご紹介します。
どうぞお付き合いくださいませ。
内容盛り沢山なため
屋根上編、ボディー編、床下編の3部構成でお伝えしていきます。
今回はボディー編です!
前回の屋根上編もどうぞ、ご覧くださいませ!
実車概要
EF64-1000はEF15、16、58の置き換え機として、1980年から導入されました。
豪雪地帯を走行する為、対策を強化し機器配置が変更されているそうです。
側面の大型ルーバーが特徴ですね。
基本番台より車体が長くなった為、EF81で使用しているDT138,139にブレーキシリンダロックを搭載したDT138A、DT139A台車を履いています。
本作品の1030号機は長岡車両センター所属で、他に双頭連結器の1031、1032、通常自連の1051号機の4両体制で活躍しています。
廃車回送などを行っているため、「死神」なんてあだ名がついているそうで。
しかし、とてもファンが多いカッコいい機関車です。
加工内容
今回は「ボディー編」をお伝えしてまいります。
それぞれの加工箇所について、極力細かくお伝えした行きたいと思います。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0234-rotated.jpg)
貫通扉
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0265-rotated.jpg)
本作品のメインとなる加工です(^^♪
どうしても貫通扉を「開けたくて開けたくて震える」!?みたいな状態になり、加工を開始しました。
扉開閉ギミックを作る上でいろいろ検討をしてみました。
1,モールドそのまま、貫通扉部分をうまく切り取って転用する方法
2,貫通扉をプラバンで新規に作成する方法
3,あきらめる??
メリット、デメリットを考えてみました。
1の方法は、かなり精密に切り取る必要があること、ボディーの厚みの調整が大変。
ということで却下。
2の方法は、貫通扉部分は必要ないのでボディー本体の枠を優先に、気にせず切り取ることができる。
扉は新規作成することにより、厚みなどの調整が自由。
3の方法というか、、、w
これは行き詰ったときに考えましたが、やりたい工作だったので却下。
ということで、2の貫通扉新規作成の方向で決定しました!
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/10/IMG_0041-rotated.jpg)
扉のプラバンは0.2を2枚重ねて作成しました。
1枚目は窓ガラスを切り抜きます。
2枚目は窓ガラスと、ドアノブ部分を切り取ります。
2枚重ねることで、ドアノブのへこみを再現しました。
蝶番
ドアをぱっかーんするためには蝶番を作らなければなりません。
蝶番の構造を探るべく、一番身近にある家のドアについている蝶番の構造を探りました。
蝶番は極力小さく、ある程度の強度を保つ事を条件に、0.2の洋白板を採用しました。
軸のピンは、導線の捻線を1本むしり取った細い線を活用しました。
ピンを洋白板でサンドして、ニッパーで強く潰し過ぎない程度に曲げます。
2個ワンセットで、軸となるピンを切り取ります。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/10/IMG_0046.jpg)
続いて蝶番の取り付けです。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/10/IMG_2995-rotated.jpg)
ただ蝶番をつければいいと言うわけではないんですね。
「軸」が重要で、これを意識しないと意図した開閉をしてくれないです。
図の様に、蝶番の取り付け位置を少し削って「軸」が中心になる様に取り付けます。
写真を見ると、蝶番が少し車体側に食い込んでいるのが分かります。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0048.jpg)
取り付けたら、しっくりくるまで微調整を繰り返します
位置が決まったら固定します。
ことの時に、接着剤が軸に流れ込まない様に気をつけます。
動かなくなっちゃうのでw
手すり
ディテールアップルには欠かせない手すりです。
手すりは基本的に0.2の真鍮線を使用しています。
各社から素晴らしいディテールアップパーツが出ていますが、飽き性は基本的にパーツの手すりは使いません。
エッチングパーツは精密で強度もあるのですが、手すりの断面が四角なんですよね。
塗装すれば分かりにくくはなりますが、そこが気に入らず、、、
なのでいつも真鍮線を曲げて使用しています。
TOMIXさんやKATOさんの最近の製品では、前面手すりが装備されています。
しかし、ちと太いので穴を余りのランナーパーツを差して埋めてしまいます。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0262-rotated.jpg)
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0263-rotated.jpg)
その他ディテールアップ
ヒサシやステップはディテールアップパーツを使用しました。
とても素晴らしいパーツなのですが、取り付けには少々難儀しました汗
経験者向けのパーツであることは間違いないですね。
でも仕上がりのカッコよさはピカイチです!
いつもは洋白板で作る標識かけも、今回はパーツに含まれています。
飽き性が必ずやっている加工が、銘板とエンド表記のエッチングパーツの取り付けです。
実車でもプレートを取り付けています。
インレタや印刷が多いですが、飽き性は必ず別パーツを取り付けています。
今回はサッシパーツを取り付けてみました。
モールドでは少し表現が薄いと感じ、エッチングパーツを使ってみました。
ED76などの窓が引き戸タイプの車輌に使えるパーツですね。
サッシの取り付けねじを表現してみました。
梯子掛けも忘れずに取り付けます。
0.2の洋白板を曲げて取り付けました。
乗務員扉下部にある、カバンかけも取り付けました。
これは、導線の撚線をむしり取りました。
ドアノブは真鍮線を90度にまげて小さく切りました。
乗務員扉のステップも取り付けました。
HOには表現がありますが、Nにはありません。
これを取り付けると、かなりの差別化を図れます。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0123-rotated.jpg)
ジャンパ栓もボディーに直接取り付けました。
スカートのジャンパ栓モールドを削り取り、透け感を表現しました。
ジャンパ栓は軟質プラで接着剤を使うことができません。
なので、ピンバイスで穴をあけて真鍮線を差し込んで取り付けやすくしました。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0118.jpg)
作業灯
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0271-rotated.jpg)
64といえば、作業灯ですよね。
こちらも光らせる加工をしました。
真鍮パイプなどを用いる方法もありますが、もともと付いていたプラパーツを加工しました。
プラパーツなので光漏れが発生しますが、モデルカステンの遮光ブラック塗料を塗り遮光処理をしています。
作業灯プラパーツをドリルで中心に穴をあけます。
光ファーバーを通して導光させました。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0121.jpg)
後部標識
それぞれスイッチで点灯を選択式にしました。
屋根上機器の中に収納したDIPスイッチから操作できます。
入換標識や、尾灯としても機能します。
また、上記の作業灯も同様にスイッチで点灯化できます。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0273.jpg)
内装
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0200.jpg)
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0265-rotated.jpg)
もともとの乗務員室を転用しました。
貫通扉が開く部分を切り取りました。
プラバンでパネル、時刻表差し、そのほか機器箱等を作成しました。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0260.jpg)
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0259.jpg)
ホイッスルを鳴らす部分も運転席側、助手席側に取り付けてあります。
窓からのぞくパーツ類はなかなかエモいですよね。
計器類は光ファイバーや透明プラバンを通して、光るようにしました。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0272-rotated.jpg)
塗装
塗装では、金属パーツを多く使用しているのでプライマー処理を忘れずに行います。
愛用はガイアのマルチプライマーです。
手すりがあると、マスキングがかなり面倒です。
ボディー塗装と手すり塗装をそれぞれ行ってから、後で取り付ける方もおられると思います。
飽き性は全部取り付けて、まとめて塗装する派です。
マスキングは非常に面倒ですが汗
塗装順序は
プライマー → 黒(屋根上) → グレー → クリーム → 青 です。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0145-1-rotated.jpg)
アンテナやジャンパ栓などは、後ほど筆塗をします。
全体
各種インレタを貼り付け、かっこよく収まりました。
貨物機とは異なり、さほど汚れもありません。
艶もだしつつ、大型ルーバーやドアの隙間に入り込んだ鉄粉などの表現も行っています。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0238-rotated.jpg)
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0237.jpg)
前面ではパーツを使うことで縞柄が入ったステップなど、ディテールアップを図ることができました。
今回初めて、貫通扉を開閉するギミックを取り付けてみました。
少しオーバーなところもありますが、新しい領域に挑戦することができました。
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0275.jpg)
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0274.jpg)
![](https://akishoo.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_0236-rotated.jpg)
本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
次回は「床下編」をご紹介します。
これからも読みやすくわかりやすい、何かみなさんの参考になる記事を書いていきます。
どうぞよろしくお願いします。
続く
コメント
飽き性さん、こんにちは☆
貫通扉の解放の件、細かく上げて頂きありがとうございます☆
項目別に分けて説明されてて非常にわかり易い内容ですね!
勉強になります。
蝶番、白洋板0.2㍉使ってたんですね!
軸は真鍮棒0.2~0.3㍉辺りでも代用出来ますでしょうか?
それと貫通扉のボディー側の枠、内側と外側にもプラ棒を使い厚みを持たせてたりしてますてしょうか?
良かったらご教授お願いいたします。
ワイプさんこんにちは!
いつもありがとうございます(^^♪
そうなんです、洋白板使ってました。しかし、ちょっと厚いかなと思い、のちの作品はアルミ箔を使ったりしてます。
軸はできるだけ細いほうがいいと思います。できれば、0.2以下がいいと思います。
ボディには切り取った凸凹跡が少しのこったので、それを隠蔽するために0.1~0.2のプラバンを流し込み接着剤で溶かしながら整形しつつ接着しました。
話は変わりますが、ツイッター名「ぶんぶん丸」(遠藤)さんとお知り合いだったのですね!
飽き性さん
こんばんは☆なるほどー!0.2㍉以下ですね、たしか0.15㍉の真鍮棒もってたような?あまりに細すぎてすぐに曲がっちゃうので取り扱い難しいですよね
アルミ箔ですか!あれも薄い素材ですよね
それを加工してあのような形(蝶番)に出来るかは私の技術ですと出来るかは微妙です(笑)
でも大変参考になりました。ありがとうございます
話し変わって、そうなんです☆遠藤さんとはリアでお付き合いさせて頂いてます(笑)
こちらに来る様な事があればぜひ!お会いしたいです♪